上野

東京国立博物館のイベント予定と常設展の見どころ

東京国立博物館の正門前から見た本館と表慶館

東京国立博物館は、創立から140年以上経つ日本最古の博物館。
国宝を80点以上保管し、ここでしか見られない貴重なコレクションの数々を常設展示している。

美術館や博物館が多い芸術の街・上野で、国立西洋美術館とともに2大ミュージアムと呼ばれ、正門のエントランスをくぐった瞬間から、空気が変わったように荘厳な雰囲気がただよう。

イベントは、平成館の特別展示室や表慶館で、特別展・企画展を開催する。

東京国立博物館の特別展・イベント予定

2020年9月21日(月)~11月15日(日)まで、表慶館で「特別展 工藝2020 自然と美のかたち」を開催する。

2020年10月6日(火)~11月29日(日)まで、平成館の特別展示室で「特別展 桃山 天下人の100年国宝 鳥獣戯画のすべて」を開催する。

1月のイベント

1月上旬から下旬まで「博物館に初もうで」を開催。
その年の干支が描かれた作品をまとめて展示する。

3月のイベント

東京国立博物館の庭園に咲いていた桜東京国立博物館の庭園に咲いていた桜

3月中旬から5月中旬まで、春の庭園開放期間。
約10種類の桜が開花する花の園を一般開放し、金曜・土曜は庭園を19:30までライトアップする。

3月中旬から4月上旬まで「博物館でお花見を」を開催。
桜にちなんだ作品をめぐる「桜めぐり」を行い、館内と庭園の両方でのんびりお花見できる。

9月のイベント

9月下旬頃、本館前で「博物館で野外シネマ」を開催。
移動映画館キノ・イグルーと共催し、屋外の巨大スクリーンに話題の映画を無料上映する。

9月上旬から10月中旬まで、東洋館を中心に「博物館でアジアの旅」を開催。
アジアのひとつの国をテーマにした作品を特集する。

10月のイベント

10月下旬から12月上旬まで、秋の庭園開放期間。
真っ赤に染まるもみじや、銀杏の黄など、色彩豊かな庭を散策できる。

東京国立博物館の過去の代表的な特別展・イベント

2020年1月15日(水)~3月8日(日)まで、平成館で「特別展 出雲と大和」を開催。
日本書紀成立1300年を記念し、出雲と大和の名品が一堂に会する、島根県と奈良県との共同展。

2019年11月6日(水)~2020年2月9日(日)まで、東洋館の3室で「特別展 人、神、自然 ザ・アール・サーニ・コレクションの名品が語る古代世界」を開催。
カタールの王族 シェイク・ハマド・ビン・アブドラ・アール・サーニさんのコレクションから厳選した、約115点の工芸品を人・神・自然の3テーマに沿って紹介した。

2019年10月14日(月)~11月24日(日)まで、平成館で御即位記念特別展「正倉院の世界 皇室がまもり伝えた美」を開催。
正倉院の宝物と法隆寺献納宝物の代表作を公開し、受け継がれる悠久の美にふれられる。

2019年7月9日(火)〜9月16日(月)まで、平成館で特別展「三国志」を開催。
リアル三国志を合言葉に、漢から魏・呉・蜀の時代を読み解く。

2019年3月27日(水)~6月30日(日)まで、東洋館B1FのTNM&TOPPANミュージアムシアターで「空海 祈りの形」を上映。
言葉だけでは伝えきれない、密教彫刻の傑作「東寺講堂 立体曼荼羅」の魅力をVRで解き明かす。

2019年3月26日(火)〜6月2日(日)まで、平成館で特別展「国宝 東寺 空海と仏像曼荼羅」を開催。
東寺の立体曼荼羅が、国宝11体を含む15体集結し、圧巻の360度空海ワールドを堪能できる。

2019年5月3日(金)~6月2日(日)まで、本館 特別4室・5室で特別展「美を紡ぐ 日本美術の名品 雪舟、永徳から光琳、北斎まで」を開催。
会期後半に展示する国宝の狩野永徳作・檜図屏風をはじめ、名だたる日本美術の名品が一堂に会する。

2019年3月5日(火)~4月29日(月)まで、本館 特別4室・5室で特別展「両陛下と文化交流 日本美を伝える」を開催。
天皇皇后両陛下の文化交流を紹介した。

2019年1月2日(水)〜3月24日(日)まで、東洋館B1FのTNM&TOPPANミュージアムシアターで「風神雷神図のウラ 夏秋草図に秘めた想い」をリバイバル上映。
尾形光琳作 風神雷神図の裏に描かれた、酒井抱一作 夏秋草図屏風について、バーチャルリアリティの世界でオモテとウラの秘密を探る。

東京国立博物館の正門付近に掲示していた「顔真卿 王羲之を超えた名筆」の看板「顔真卿 王羲之を超えた名筆」の看板

2019年1月16日(水)~2月24日(日)まで、平成館で特別展「顔真卿 王羲之を超えた名筆」を開催。
千年の時を超え、激情の書「祭姪文稿(さいてつぶんこう)」を日本初公開した。

2018年10月3日(水)~12月24日(月)まで、東洋館B1FのTNM&TOPPANミュージアムシアターで「VR作品 江戸城の天守」をリバイバル上映。
幻の江戸城天守をバーチャルリアリティで精緻に再現した。

2018年10月2日(火)~12月9日(日)まで、平成館の特別展示室第1・2室で特別展「マルセル・デュシャンと日本美術」を開催。
フィラデルフィア美術館が所蔵する、アレンズバーグ・コレクションのマルセル・デュシャンの作品群を、花入と便器の共通点など日本美術と対比して展示した。

2018年10月2日(火)~12月9日(日)まで、平成館の特別展示室第3・4室で特別展「京都 大報恩寺 快慶・定慶のみほとけ」を開催。
千本釈迦堂 大報恩寺の秘仏本尊・行快作「本尊釈迦如来像」や、快慶作「十大弟子立像」、定慶作「六観音像」など、慶派スーパースターの名品がずらり。

2018年7月24日(火)~9月9日(日)まで、本館の特別4室・特別5室で「親と子のギャラリー トーハク×びじゅチューン! なりきり日本美術館」を開催。
世界の美術をユニークな歌とアニメで表現するNHK Eテレの番組「びじゅチューン!」とコラボし、見返り美人など作品になりきって遊べる体験型展示。

2018年7月3日(火)~9月2日(日)まで、平成館の1室・2室で特別展「縄文 1万年の美の鼓動」を開催。
縄文の美をテーマに、縄文時代の火焰型土器(かえんがたどき)や、遮光器土偶(しゃこうきどぐう)を展示した。

2018年4月13日(金)~5月27日(日)まで、平成館の特別展示室で特別展「名作誕生 つながる日本美術」を開催した。

2018年1月16日(火)~3月11日(日)まで、平成館で「仁和寺と御室派のみほとけ 天平と真言密教の名宝」を開催した。

2017年9月26日(火)~11月26日(日)まで平成館の特別展示室で、興福寺中金堂再建記念特別展「運慶」を開催。
運慶の仏像を展示した。

2017年7月4日(火)~8月27日(日)まで平成館の特別展示室で、日タイ修好130周年記念特別展「タイ~仏の国の輝き~」を開催した。

2017年4月11日(火)~6月4日(日)まで平成館の特別展示室で、特別展「茶の湯」を開催。
歴史に残る茶道具の名品の数々を展示した。

2017年1月17日(火)~3月12日(日)まで平成館の特別展示室で、特別展「春日大社 千年の至宝」を開催した。

2016年9月13日(火)~2017年1月9日(月)まで、本館の特別5室で特別展「平安の秘仏」を開催。
櫟野寺の仏像を20体展示した。

2016年10月18日(火)~11月27日(日)まで、平成館で「禅 心をかたちに」を開催した。

京都 大報恩寺 快慶・定慶のみほとけ(終了)

東京国立博物館の正門付近に掲示していた「京都 大報恩寺 快慶・定慶のみほとけ」の看板「京都 大報恩寺 快慶・定慶のみほとけ」の看板

快慶・定慶のみほとけは、鎌倉彫刻の宝庫・大報恩寺から珠玉の慶派作品がそろい踏みする展覧会。

慶派とは仏師一派のことで、2017年9月~11月まで東京国立博物館で特別展を開催した運慶が、代表的な慶派。
本展には、快慶・定慶・行快ら名匠の作品を展示した。

ただふつうに展示するだけでなく「重要文化財・六観音菩薩像」を背中の光背を外した状態で展示し、大報恩寺の秘仏「行快作・釈迦如来坐像」を「快慶作・十大弟子立像」でかこむように当初の安置状況を再現して展示。

ここでしか見られない特別な展示方法の鎌倉彫刻たちを鑑賞できる。

京都 大報恩寺 快慶・定慶のみほとけのイベント概要
開催期間:2018-10-2(火)~2018-12-9(日)
時間:9:30-17:00(金曜・土曜・10月31日・11月1日は21:00まで、入館は閉館の30分前まで)
休館日:月曜日・10月9日(10月8日は開館)
会場:東京国立博物館 平成館 3室・4室
当日チケット料金:一般 1,400円/大学生 1,000円/高校生 800円/中学生以下 無料

縄文 1万年の美の鼓動(終了)

東京国立博物館の付近に掲示していた「縄文 1万年の美の鼓動」の看板「縄文 1万年の美の鼓動」の看板

縄文 1万年の美の鼓動は、ニッポンの美の原点、縄文の美をテーマにした特別展。

約1万年続く縄文時代の暮らしの中でつくられた、縄文ポシェットなど手しごと道具のあたたかみを感じる機能美、土偶などで誰かに想いを伝える美、土製耳飾など装いの美、さまざまな縄文の美を紹介した。

会場には、5点の土偶と1点の火焰型土器、縄文時代の国宝・全6件が一堂に会し、まとめて鑑賞できる千載一遇のチャンス。

縄文 1万年の美の鼓動のイベント概要
開催期間:2018-7-3(火)~2018-9-2(日)
時間:9:30-17:00(金曜・土曜は21:00まで、日曜および7月16日は18:00まで、入館は閉館の30分前まで)
休館日:月曜日・7月17日(7月16日と8月13日は開館)
会場:東京国立博物館 平成館
当日チケット料金:一般 1,600円/大学生 1,200円/高校生 900円/中学生以下 無料

名作誕生 つながる日本美術(終了)

東京国立博物館の正門付近に掲示していた特別展「名作誕生 つながる日本美術」の看板特別展「名作誕生 つながる日本美術」の看板

名作誕生 つながる日本美術は、日本美術史に残る名作が、影響したり受け継がれる「つながり」をテーマにした展覧会。

会場は4章・12テーマで構成。
仏像や仏画など宗教美術を紹介する「第1章 祈りをつなぐ」、雪舟・宗達・若沖、3名の巨匠の作品を紹介する「第2章 巨匠のつながり」、源氏物語や伊勢物語など古典の物語を紹介する「第3章 古典文学につながる」、山水や花鳥などモチーフやカタチを紹介する「第4章 つながるモチーフ」。

名作が誕生した背景にあるさまざまなつながりを、国宝や重要文化財など約130点の作品で振り返る。

音声ガイドは、本展と週刊朝日の合同企画で、見返り美人の再現にチャレンジした「壇蜜」さんが担当。
艶やかな声が気になり、展示品そっちのけで聴き入ってしまいそう。

名作誕生 つながる日本美術のイベント概要
開催期間:2018-4-13(金)~2018-5-27(日)
時間:9:30-17:00(金曜・土曜は21:00まで、日曜・祝日は18:00まで、入館は閉館の30分前まで)
休館日:月曜日(4月30日は開館)
会場:東京国立博物館 平成館
当日チケット料金:一般 1,600円/大学生 1,200円/高校生 900円/中学生以下 無料

仁和寺と御室派のみほとけ 天平と真言密教の名宝(終了)

東京国立博物館の付近にある仁和寺と御室派のみほとけ 天平と真言密教の名宝の看板仁和寺と御室派のみほとけ 天平と真言密教の名宝の看板

古都京都の文化財のひとつとして、世界遺産に登録されている仁和寺(にんなじ)の寺宝や、仁和寺が総本山の真言宗御室派の仏像を展示した展覧会。

会場は第一章〜第五章で構成し、仁和寺が平安時代に創建した当時のご本尊「国宝 阿弥陀如来坐像」や、御室派の葛井寺(ふじいでら)のご本尊「国宝 千手観音菩薩坐像」など、約70体の仏像が一堂に会する。

会場には、一般公開していない仁和寺の観音堂を、ホンモノの仏像や高精細映像で再現。
ふだん非公開の観音堂に足を踏み入れるかのような特別な体験ができる。

仁和寺と御室派のみほとけ 天平と真言密教の名宝のイベント概要
開催期間:2018-1-16(火)~2018-3-11(日)
時間:9:30-17:00(金曜・土曜は20:00まで、入館は閉館の30分前まで)
休館日:月曜日(2月12日は開館、2月13日は閉館)
会場:東京国立博物館 平成館
当日チケット料金:一般 1,600円/大学生 1,200円/高校生 900円/中学生以下 無料

興福寺中金堂再建記念特別展「運慶」(終了)

東京国立博物館の正門付近に掲示していた興福寺中金堂再建記念特別展「運慶」の看板興福寺中金堂再建記念特別展「運慶」の看板

創建1,300年以上の興福寺が再建中で、中金堂が2018年に落慶することを記念して開催した展覧会。

仏師の運慶が制作した数々の仏像を展示し、おだやかな観音像から迫力満点の毘沙門天像まで、さまざまな種類の仏像を一度に鑑賞できる。

会場に、運慶の父・康慶の作品から、運慶の子供・湛慶と康弁の作品まで、3世代にわたる仏像を展示。
どのような影響を受けて運慶の作品ができあがり、どのように受け継がれていったかたどれる。

運慶のイベント概要
開催期間:2017-9-26(火)~2017-11-26(日)
時間:9:30-17:00(金曜・土曜は20:00まで、入館は閉館の30分前まで)
休館日:月曜日(10月9日は開館)
会場:東京国立博物館 平成館
当日チケット料金:一般 1,600円/大学生 1,200円/高校生 900円/中学生以下 無料

特別展 タイ~仏の国の輝き~(終了)

東京国立博物館の正門の近くにあったタイ~仏の国の輝き~の看板タイ~仏の国の輝き~の看板

日本とタイの修好130周年を記念して開催した展覧会。
会場は第1章〜第5章で構成し、タイの仏教美術を展示した。

日本は8,000万人以上が仏教徒で、仏教が根付いている国ということもあり、どこか和の雰囲気を感じる展示品たち。

しかし、仏像の背中に蛇の神・ナーガがいたり、ゾウが三尊像を背負っていたり、異国感もしっかりただよう。

特別展 タイのイベント概要
開催期間:2017-7-4(火)~2017-8-27(日)
時間:9:30-17:00(金曜・土曜は20:00まで、入館は閉館の30分前まで)
休館日:月曜日(7月17日・8月14日は開館)
会場:東京国立博物館 平成館
当日チケット料金:一般 1,600円/大学生 1,200円/高校生 900円/中学生以下 無料

特別展 茶の湯(終了)

東京国立博物館の正門の近くにあった特別展 茶の湯の看板特別展 茶の湯の看板

特別展 茶の湯は、茶碗を中心に、さまざまな茶道具の名品を展示した展覧会。
室町時代より後の茶の湯美術をたどれる。

東京国立博物館では、過去に「茶の美術」展を開催したが、茶の湯を題材に開催する大規模な展覧会は、30年以上ぶり。

見どころは、有名な武将や茶人がつかっていた各時代の名碗の数々で、公式サイトで名碗オールスターズと表現している。

東京国立博物館の正門前にある茶の湯の展示替情報茶の湯の展示替情報

作品によって展示期間がちがうので、展示替情報をチェックし、国宝の茶碗など、お目当てを見逃さないようにしたい。

特別展 茶の湯のイベント概要
開催期間:2017-4-11(火)~2017-6-4(日)
時間:9:30-17:00(金曜・土曜は20:00まで、入館は閉館の30分前まで)
休館日:月曜日(5月1日は開館)
会場:東京国立博物館 平成館
当日チケット料金:一般 1,600円/大学生 1,200円/高校生 900円/中学生以下 無料

特別展 春日大社 千年の至宝(終了)

東京国立博物館の正門付近にあった特別展 春日大社 千年の至宝の看板特別展 春日大社 千年の至宝の看板

春日大社の所蔵品や、春日大社にゆかりのある品々を展示した特別展。
春日大社は、奈良時代に建てられた奈良公園にある神社で、世界遺産「古都奈良の文化財」のひとつ。

会場は、第1章から第6章まで、6つのエリアで構成。

見どころは、第2章「平安の正倉院」に展示した藤原頼長が所用していた平胡簶(ひらやなぐい)や、黄金の太刀「金地螺鈿毛抜形太刀(きんじらでんけぬきがたたち)」、蒔絵箏(まきえのこと)など国宝の平安工芸と、第4章「奉納された武具」に展示した国宝の甲冑や刀剣。

東京ミッドタウンのイベントとして、春日大社をはじめとする奈良大和路の寺社や風景を撮影し続けた写真家 入江泰吉さんの写真展を2017年1月4日(水)~3月22日(水)まで開催。
あわせて訪れてみるのもおもしろい。

特別展 春日大社 千年の至宝のイベント概要
開催期間:2017-1-17(火)~2017-3-12(日)
時間:9:30-17:00(入館は閉館の30分前まで)
休館日:月曜日
会場:東京国立博物館 平成館 特別展示室
当日チケット料金:一般 1,600円/大学生 1,200円/高校生 900円/中学生以下 無料

特別展 平安の秘仏(終了)

東京国立博物館の屋外にあった特別展 平安の秘仏の看板特別展 平安の秘仏の看板

滋賀県甲賀市にある櫟野寺(らくやじ)に保管している平安時代の仏像20体を展示した特別展。
20体はすべて重要文化財に指定されている。

菩薩像・如来像・毘沙門天など、ひとつひとつ表情がちがい、坐像と立像でおもむきもちがう。

全体で5メートル以上ある巨大な十一面観音菩薩は、坐像の十一面観音菩薩で日本最大の大きさ。迫力に圧倒される。

併設のショップでは、櫟(らく)普及委員会のみうらじゅんさん・いとうせいこうさんによるオリジナルグッズを販売し、音声ガイドのスペシャルナビゲーターも2人が担当した。

特別展 平安の秘仏のイベント概要
開催期間:2016-9-13(火)~2017-1-9(月)
時間:9:30-17:00(金曜は20:00まで)
会場:東京国立博物館 本館特別5室
当日チケット料金:一般 1,000円/大学生 700円/高校生 400円/中学生以下 無料

禅 心をかたちに(終了)

東京国立博物館の屋外にあった「禅 心をかたちに」の看板「禅 心をかたちに」の看板

坐禅や精進料理で知られる禅宗美術の展覧会。
24の国宝・134の重要文化財を含む約300点を展示した。

禅画・仏像・茶碗・書状・屏風絵などさまざまなジャンルの作品を、臨済宗・黄檗宗15派本山を中心に集めた。

会場には、チームラボのデジタルアート作品「生命は生命の力で生きている」を展示。
生き物のようにうねる墨が、生け花のような作品に変化していき、立体的な日本画を見ているかのよう。

チームラボの作品は、東京スカイツリー1Fに隅田川デジタル絵巻を常設展示していたり、渋谷ヒカリエのイベントとして2017年7月28日(金)~9月10日(日)まで「チームラボジャングルと学ぶ!未来の遊園地」を開催した。

禅 心をかたちにのイベント概要
開催期間:2016-10-18(火)~2016-11-27(日)
時間:9:30-17:00(金曜は20:00まで)
休館日:月曜日
会場:東京国立博物館 平成館 特別展示室
当日チケット料金:一般 1,600円/大学生 1,200円/高校生 900円/中学生以下 無料

東京国立博物館の常設展の見どころ

東京国立博物館の正門にあるミュージアムマップ東京国立博物館の正門にあるミュージアムマップ

東京国立博物館の敷地内には、本館・平成館・東洋館・法隆寺宝物館・表慶館の5館に加え、屋外展示と庭園があり、通りをはさんで黒田記念館がある。

本館には日本美術、東洋館には東洋美術など、館の名前にちなんだ展示品を広大な館内に常設展示し、各館がそれぞれひとつの博物館と言っても過言ではない。

東京国立博物館の屋外にあるトーハクくんとユリノキちゃんのフォトスポットトーハクくんとユリノキちゃんのフォトスポット

お堅い感じかと思いきや「トーハクくん」と「ユリノキちゃん」というゆるキャラがいたり、本館で映画「GANTZ」の撮影を行ったり、テレビドラマ「半沢直樹」のロケ地であるなど、意外と親しみやすい。
三菱一号館美術館のカフェ1894も半沢直樹のロケ地で、気軽に巡礼できる位置関係。

展示室にベビーカーで入れて、本館・平成館・東洋館・法隆寺宝物館に赤ちゃん用のオムツ替えシートがあり、正門プラザに授乳室があるなど、赤ちゃん連れでゆっくり作品鑑賞できるママにやさしい博物館。

本館

東京国立博物館本館の建物と池東京国立博物館本館の建物と池

東京国立博物館の本館は、正門正面の池の先にある建物。
収蔵品もさることながら、建物自体が重要文化財に指定され、間近で見ると風格に後ずさりしそうになる。

品川区の原美術館や、銀座和光の設計を手がけた建築家・渡辺仁(わたなべじん)さんが設計した。

館内は、日本美術のギャラリー。
1Fは刀剣・陶磁・漆工など作品ジャンルごとに展示室が分かれ、2Fは縄文・弥生時代から江戸時代まで、時代の流れに沿って作品を展示。

1Fには、白い内装で統一した広いミュージアムショップがある。
別の館の特別展や企画展を鑑賞しに来る際は、お土産をさがしにミュージアムショップだけでも立ち寄りたい。

東洋館

東京国立博物館東洋館の建物と芝生東京国立博物館東洋館の建物と芝生

東洋館は、正門から入り、ななめ右にある地下1階から地上5階建ての建物。
2013年1月にリニューアルオープンした。

その名のとおり、東洋美術のギャラリーで、中国・朝鮮・東南アジア・インド・エジプトの美術品や工芸品を展示。

B1Fには、TNM&TOPPANミュージアムシアターを併設。
バーチャルリアリティで、貴重な文化財を手にふれられそうなぐらい至近距離で鑑賞できるVR作品を、代わる代わる上映する。

そのほか、別棟1Fにホテルオークラレストラン「ゆりの木」、1Fにミュージアムショップを併設する。

表慶館

東京国立博物館表慶館の建物東京国立博物館表慶館の建物

表慶館は、正門から入り、ななめ左にある宮殿のような建物。
本館と同じく、建物が重要文化財に指定されている。

現在、常設展示として鑑賞できる作品はなく、イベントや企画展を開催するときだけ開館する。

風格あるたたずまいから、カルティエがジュエリーコレクション「カルティエ マジシャン」の受注展示会を行ったり、エルメスが特別エキシビションやランウェイショーを開催するなど、ラグジュアリーブランドによるイベント会場としてしばしば利用される。

法隆寺宝物館

東京国立博物館にある法隆寺宝物館の建物法隆寺宝物館の建物

法隆寺宝物館は、正門から入って左に進み、屋外展示の鬼瓦や黒門を通りすぎると見えてくる宝物館。
名前のとおり、法隆寺の宝物の仏像・面・武器・武具など、約300点を常設展示している。

谷口建築設計研究所が設計した建物で、2001年日本建築学会賞を受賞した。
法隆寺宝物館という名前に反して、現代アートの美術館のような印象を受ける建物。

法隆寺宝物館の1Fには、カフェ「ホテルオークラ ガーデンテラス」がある。

平成館

東京国立博物館平成館の建物東京国立博物館平成館の建物

平成館は、正門から入って本館の左奥にある建物。
平成と名前に付いているとおり、平成11年に開館した。

館内には、日本の考古エリアと特別展のためのイベントスペースがある。

1Fは、日本の考古エリア。
はにわ・どぐう・小判など、歴史の教科書でおなじみの品々を鑑賞できる。

平成館のラウンジは、イベント会場として有料で借りることが可能。

黒田記念館

黒田記念館の建物黒田記念館の建物

黒田記念館は、日本の近代洋画家・黒田清輝さんの遺産で建てられた記念館。
黒田清輝さんの作品を300点以上展示し、特別室以外は無料で入場できる。

黒田清輝さんの代表作は「湖畔」「昔語り」「智・感・情」など。

東京国立博物館の通りをはさんで向かいにあり、黒門か西門から出ると近い。

通りに面して、カフェ「上島珈琲店」を併設する。

屋外展示・庭園

東京国立博物館の屋外展示「鬼瓦」屋外展示「鬼瓦」

東京国立博物館には、重要文化財の黒門と旧十輪院宝蔵をはじめ、黒門の近くにある鬼瓦や朝鮮・中国の石像、ジェンナー像、森鴎外総長室跡、屋外展示が7つある。

東京国立博物館の庭園と茶室東京国立博物館の庭園と茶室

本館の裏は、池を中心とした日本庭園。
かやぶき屋根の茶室など、タイムスリップしたかのようにのどかな風景が広がる。

春は桜、秋は紅葉を静かに鑑賞できる穴場として人気が高い。

日本庭園には、春草廬(しゅんそうろ)・転合庵(てんごうあん)・六窓庵(ろくそうあん)・応挙館(おうきょかん)・九条館(くじょうかん)、5つの茶室があり、外から鑑賞するだけでなく、お茶会の会場として利用できる。

屋外展示や庭園を見るには常設展の入館料が必要で、庭園は開放期間が決まっていることに注意したい。

東京国立博物館の行き方・アクセス(新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため営業時間を変更している場合があります)

東京国立博物館の正門にある表札東京国立博物館の正門にある表札

JR上野駅を公園口から出て上野公園に入り、道なりに右のほうに進み、国立西洋美術館と国立科学博物館を通りすぎると、東京国立博物館の正門や正門プラザが見えてくる。

東京国立博物館の基本情報
住所:東京都台東区上野公園13-9
電話番号:03-3822-1111
営業時間:9:30-17:00(入館は16:30まで)
休日:月曜日(月曜日が祝日の場合は火曜日)・年末年始
公式ウェブサイト:東京国立博物館 公式サイト
最寄り駅からのアクセス:JR「上野駅」公園口から徒歩約10分/JR「鶯谷駅」南口から徒歩約10分
常設展入館料:一般 620円/大学生 410円/高校生以下 無料

東京国立博物館の周辺スポット

上野公園内には、国立西洋美術館や国立科学博物館、東京都美術館に上野の森美術館など、美術館や博物館が集まる。

上野公園のイベントを1日でまわりきるのは困難なので、目的をしぼったほうがいい。

国立科学博物館

正面から見た国立科学博物館の日本館国立科学博物館の日本館

JR上野駅の方向に2分ぐらい歩くと、国立科学博物館がある。

国立科学博物館の常設展の見どころは、日本館と地球館の2館に加えて、屋外展示がある。

400万点を超える膨大なコレクションを所蔵しているので、ポイントをおさえて効率的に鑑賞するのがおすすめ。

国立西洋美術館

国立西洋美術館の正面入口国立西洋美術館の正面入口

国立科学博物館を通りすぎて、さらにJR上野駅に向かって進むと、2016年7月に世界遺産登録された国立西洋美術館がある。
東京国立博物館から徒歩4分ぐらい。

国立西洋美術館の常設展は、1Fと2Fの2フロア。
19世紀ホールでロダンの彫刻をながめたら、14世紀〜20世紀の絵画を時代の流れに沿って鑑賞し、19世紀の絵画コーナーに「睡蓮」をはじめ、クロード・モネの作品を複数展示する。

東京都美術館

東京都美術館の正門から見た野外彫刻「my sky hole 85-2 光と影」東京都美術館の正門から見た野外彫刻「my sky hole 85-2 光と影」

上野動物園の方向に5分ぐらい歩くと、東京都美術館がある。
オープンから90年をむかえた古くからの都立美術館。

東京都美術館の企画展・イベントは、企画棟の企画展示室で開催する。